ロストサイクル・本文

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LC-01-004:レヴェリィ

 それから間もなくタケコさんは部屋から出て行ったが、暫くの間、一階にてうちの母と何やら喋っていたようだった。その間、僕はウトウトし始めた夏山ルリカを尻目に、与えられた過去問題に猛然と取り掛かっていた。可能な限り撃破してくれる――僕はそう決意...
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LC-01-003:サリンジャーと魂の場所

 家には母がいて、待ってましたと言わんばかりに三人分の紅茶とお菓子を出してくる。お菓子と言っても、市販のメジャーなモノのアラカルトである。うちの母には、本人曰くケーキ作りの才能はなかったらしい。 高校三年、十七歳男子な僕としては、食べ物はい...
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LC-01-002:見えたもの、残らないもの

 ゴーキとチョッカには、その場でおさらばしてもらった。タケコさん的には一緒に乗せてもOKだったようだが、とにかく今は、これ以上の厄介ごとは御免だった。チョッカがどういうパーソナリティかまでは知らなかったが、俺の中の対人センサーは限りなくレッ...
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LC-01-001:真っ赤なWRX

 四月は春先とはいえ、桜はまだ一ヶ月も先になるはず。例年GWに合わせて桜は咲く。北海道におきましては、GW=桜であるから、必然的にその時期は、|円山《まるやま》公園がジンギスカン臭くなる。カラスも肥え太る季節である。 そして四月と言えば新年...
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LC-00-000:タケコとショーガツ

 なぜだかどういうわけだかは僕にはサッパリなわけなんだけれど、明日、四月九日に高校三年生の始業式を迎える今になって、突然家庭教師が現れた。まぁ、うちの親が勝手に契約したんだろうけど、僕と親は多くの高校生がそうであるように、あまりコミュニケー...
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