創世のスカーレット – INDEX

創世のスカーレット

小説目次

(準備中。2023年11月末頃には連載を開始したい)

創世のスカーレットとは?

「メビウスと蛇」シリーズの第一作。シリーズとは言っても、実際にはこの一作品しかない。作者は以下の構成を構想していました。

第一部:剣を携えた呪われし少女は、愛する女性ひとと幾億回も巡り逢い、幾億回目かの恋をする
 ・第一章:創世のスカーレット
 ・第二章:渺漠びょうばくのクレアツール
 ・第三章:深淵のジークフリート

第二部:紅蓮の女騎士は、人形少女の夢を見る
 ・第一章:晦明かいめいのプロメテウス
 ・第二章:聖嶺せいれいのオブリヴィオン
 ・第三章:憂想ゆうそうのヴァルトラウテ

第三部:輪廻の女神は、黄昏のときに彼女と再会であ
 ・第一章:鏡澄きょうちょうのギルガメス
 ・第二章:壌窮じょうきゅうのソピア
 ・第三章:怜冥れいめいのブリュンヒルデ

だがしかし、諸事情あって一作品なのであります。正直に言うと、カクヨムでめちゃめちゃスルーされてしまったからorz

本サイトでの「創世のスカーレット」はそのリベンジをするべく大幅改稿を実施して掲載していきます。

世界について

 ……を語りたいのはやまやまなのですが、ある種物語の根幹に関わってくるので、ぐっと我慢。とりあえずのところ「メビウス」がキーワードとなります。宇宙論(ぽいもの)とかを基盤に置きつつ、グノーシス主義的要素を散りばめています。困った時のグノーシス主義。困ってたわけではないけど。

 また「魂の再会」「輪廻転生」といった言葉も重要なものとなっております。

登場人物について

スカーレット

本作、と言うより「メビウスと蛇」シリーズ全体の主人公(の一人)。このスカーレットを中心にして物語は進んでいく。銀髪にスミレ色の瞳を持った美少女。自称も美少女である。胸はない。性格的にはメンドクサイことが嫌いで、回りくどいことも嫌い。まっすぐ最短距離を進みたがるところがある。

この世界の前の世界、この世界を生んだ宇宙――そういう世界から転生してきた。転生といっても昨今のラノベのようなカタチではない。

4歳で「ゼタ」と呼ばれる謎の魔物たちによって故郷を滅ぼされ、それからずっと「呪われた子」として、世界宗教でもある「グラウ教団」から目のかたきにされていた。追い立てられるような生活の果てに流れ着いた炭鉱の町「ベルド市」で、スカーレットは運命的な出会い(=再会)を果たす。

スカーレットの愛する人との邂逅、別離、再会、そして……。そういうものが「メビウスと蛇」全体を通じたテーマ。

アスタ

いつの間にかスカーレットの武器に宿っていた、自称「精霊」。……なのだが、アスタ自身、そのことをよく理解できていない。基本的に口が悪く、大抵の事柄においてスカーレットと気が合わない。しかし、なぜか息は合うという不思議なコンビ。どんな武器にもサクッと乗り換えられるようである。また、アスタの力は確かで、武器が軽くなったり威力が増大したり、鎧などの装備品自体を軽量化したりすることもできるようだ。その正体は「創世のスカーレット」の作中で(微妙に)語られるが、スカーレットとは宇宙規模の付き合いのある間柄であったりする。

ジル

ベルド市に生まれ、親に捨てられ、魔女・メルタナーザに育てられた心優しい魔導師。腕は確かで、サレイや婚約者のラメルとともにゼタ狩りを生業なりわいとしている。ベルド市の魔導師としては、ラメルの双子の弟キーズに匹敵し、桁違いの実力を誇るメルタナーザを除けば、ナンバー1、あるいはナンバー2の力を持っている。得意とする属性は「光」と「雷」。

性格は常にポジティヴで、かつ、論理的。師匠であり育ての親でもある、魔女・メルタナーザの教育がうまくいったということだろう。婚約者のラメルとは幼馴染にして相棒であることもあり、すでに一心同体と言ってもいいほどの信頼関係で結ばれている。ラメルのことは心から愛しているが、それと同時にスカーレットとも惹かれ合う。ジルの中ではラメルへの愛とスカーレットへの愛は同じものではなく、比較することもできなければ競合するものでもないという解釈がなされている。

スカーレットとは「前の宇宙」でとても深いつながりを持っていた。そしてスカーレットとジル、お互いに強烈な未練を遺して宇宙を終えてしまったという過去がある。本シリーズのテーマ、その背骨となるのがこの「未練」、そして「思慕」である。

メルタナーザ

メルタナーザは魔女である。作中唯一「魔女」と呼ばれる人物であるが、「魔女」という呼称自体はそうも珍しくもないようだ。「えらい魔導師」というくらいのニュアンスで使われるのが「魔女」。男はどうするんだって話になりますが、男の場合は「導士」です。出てこないので設定だけ。

年齢はかなり高齢。50年前にベルド市にやってきてあっという間に繁栄させて今に至る……のような記述がある通り、50年前には相当な実力者だったことがわかる。となると、80とか90とか、あるいは100歳のセンもあり得る。しかし、外見的にはアラサーくらいをキープしており、さすがは魔女。弟子のジルいわく「おばあちゃんだよ」とのことだが、スカーレットたちを前にした時のその言動には年齢を感じさせる要素は無い。おそらくジルと二人の時には少し油断をするのだろう。

得意とする魔法は「闇」と「炎」。なのだが、恐らく全属性マスター。彼女は全知だから。

彼女は本作品における、一種のデウス・エクス・マキナである。恐らく世界のありとあらゆる情報・構造・絡繰カラクリを網羅的に熟知していて、何をすべきか、何が起きるかも全て見通している。文字通りデウスの視点である。しかし、そこにある慈愛は本物で、自らの「役割」に縛られ苦悩しながらも、スカーレットやジルには惜しみない愛を与える役目を担う。

サレイ

サレイは重量片手剣・大型シールド・重甲冑装備という典型的タンク型剣士。事実驚異的な耐久力と戦線状況把握能力を持っており、そのためゼタ狩人としては非常に信頼されている。舞台となる「ベルド市」でも超有名人。彼に救われた人は数知れず。

しかし幼少期にゼタをめぐる壮絶な体験をし、それによる迫害を受けた経験がある。その点、スカーレットと境遇が似ているところもあり、あっという間に二人は意気投合し、バディとしての関係が成立する。性格も熱血漢というよりはちょっと物事をはすに見ているところがあり、簡単には流されない。基本的には人間不信だが、彼は自分の実力と実績でそれを払拭していたりする。力は強さ。強さは力。

サレイは常に甲冑を身に着けているため、非常にウルサイらしい。がしゃんがしゃんと。また、分厚くてでっかい盾を常に携帯していて、その片手剣も恐らく10kgとかそれ以上あるような信じがたい代物なので、全備重量……5,60kgは行くんじゃないか。ファンタジーであることを加味するともっと行ってもいい。それでも涼しい顔で歩き回って酒をかっくらっているのだからとんでもないファンタジーだぜ!

あと、その装備で座っても壊れない酒場の椅子は信頼のメイドインジャパンかもしれない(冗談です)

彼もまた、この世界の前の世界(宇宙)で、スカーレットと関わりのあった人物である。やっぱりタンク型の役割を与えられた人物だったり。あっちの世界では、彼はものすごく寡黙な人物だったりもするわけだが。

ラメル

ラメルはジルの婚約者。双剣使いでゼタ狩人としては超一流。性格は穏やかなのだが、ここぞというときには苛烈な顔を見せる。父親との確執から巨万の富を捨てて家を出るなどという行動からもそれが伺い知れる。同時に、双子の弟のキーズとはなんだかんだうまくやっているところには、彼の高い知性と穏やかな気性を見ることができる。

(キャラクターとしては地味だが)ジルへの愛は本物。スカーレットとジルの関係も知っているのだが(←たぶんジルが全部喋ってる)、嫌がったり止めたりする様子はない。それもジルへの深い信頼があるからこそ。また、同時に、前の宇宙でのスカーレットとの関係を(本能のような部分で)察している可能性もある。

キーズ

ラメルの双子の弟にして、魔導師。能力の詳しいところは明かされていないが、予知系や付与系魔法に長けているようである。ベルド市最大の資産家の跡継ぎである。本来はラメルが後を継ぐはずだったのだが、色々あってキーズにその権利が移っている。穏やかで知性的な人物であり、多くの人々に好かれている。

スカーレットもまた、羊肉をたらふく食べさせてもらったりしていて、とても好感を持っているようだ。また、当然ながら、ジルとは幼馴染である(ラメルの弟だし) もちろん二人の間に恋愛感情はないが、深い信頼関係で結ばれている。また、キーズは魔女・メルタナーザの弟子ではないが、つながりはあったようだ。

サイファー

サイファーは「黒ローブの男」として登場する。黒一色ので立ちで、顔もほとんど隠れている。唯一分かっているのが、その目がスカーレットと同じ「スミレ色」ということ。第一話から出てくるが、徹頭徹尾「謎」の男である。シリーズを通じて、彼とスカーレットの関係性が明らかになっていく……のだが、「創世のスカーレット」では謎のままである。

彼は本シリーズ「メビウスと蛇」に於いて人物である。ある意味狂信的、ある意味確信的ではあるのだが、真実に目を向ければ、彼の行為を「悪」と断ずるのもまた難しい。

病める薔薇(大佐)

「病める薔薇」として登場する謎の存在。「創世のスカーレット」においてはゼタとして登場しており、人間としての側面・本性は見られない。元の世界では「大佐」と呼ばれていたようだ。

ちなみに「病める薔薇(Sick Rose)」というのは、この人物が搭乗していた「機兵」の名前。そしてこの名前の元ネタは、ウィリアム・ブレイクという詩人の生み出した同名の詩。なお、「病める薔薇」の前に搭乗していた機体は「毒の木(Poison Tree)」で、やはりブレイクの作品からの拝借である。ブレイクの詩は難解であることでも有名で、そこに引っ掛けて「この男の思考回路は複雑怪奇」という意味も込めて云々……。

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