寝癖ナオシ帽子 第漆話

美味兎屋・本文

承前

 ――何でだろう。

 どうやって持っても、ショルダーバッグを引きずってしまう。持ち上げても、持ち上げても、バッグ本体が持ち上がらない。

 ――なぜだろう。

 私はバッグの中にある薄汚れた野球帽を見ながら、赤い看板を見上げていた。そこには読めない漢字が四つ、書いてあった。

寝癖ナオシ帽子・完

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