OreKyu-99-999:あとがき

|<∀8∩Σ!

割と蛇足なあとがきですが、なんとなく書きたかったので。

ここから読まれるなんて方もいなくはない気がするのでネタバレはあんまりしない方向で。

本作は、2019年6月~8月にかけてカクヨムで連載されていた物語です。私の物語は「男語り手(主人公)」と「強い女性」がバディを組んだりすることが多いんですが、本作もそれ。構成タイプとしては「腰痛剣士と肩凝り魔女」に似ていますね。

本作は「剣と魔法」のようなバトルは一切なく、なんなら殴り合いもないので、あんまり動かないんですよね、キャラクタ。会話劇みたいな感じで。個人的にはそういう舞台が好きなので、それはそれで良いのですが。本作は知性で殴り合う感じにしたかったので、そうなっていれば良いなぁと思ったりはします。

タイトルの「|<∀8∩Σ!」は、色々読み替えると「KASUMI」になります。カクヨム時にはこの部分はタイトルになかったんですが、アルファに転載したときだっけな? つけました。一応、カクヨムのときに付けていたタグは以下の通り。

  • シンギュラリティ
  • グノーシス主義
  • 黙示録
  • AI
  • 人工知能
  • 現代
  • 女上司

女上司はなんとなく? 強い女性、とかにしとけばよかったかもしれない(笑)

グノーシス主義、黙示録あたりは完全に私の「好きなもの」を詰め込んだ感じなのでアレですね。ここにクトゥルーとか持ち込まなかったのは良心。

本作の「AI」(の中でもとりわけKASUMI)はめっちゃすげぇなにか、作中の言葉で言えば「神」にも等しいんですが、「システムというはこ」の呪縛からは逃げられない存在です。といってもこれ、現今の人類が「地球」から自由になれない……という程度の呪縛なのであってないようなものですが。あ、この「匣」って表現ですが、これはあの京極夏彦氏の「魍魎の匣」を継承しています。まぁ、詳しいところはご想像に。

メグ姐さんこと甲斐田恵美の造形もまた完全に私の「好き」の詰め合わせですね。こういうムラマサブレードもびっくりな人ってすごく好きなんですよ(力説) ガンタンクも完全に私の趣味です。素のガンタンクはあんまり好きじゃないんですけど、ガンタンクIIとか陸戦強襲型ガンタンクとかめっちゃ好きで。ああいう、兵器兵器したMSはいいものです。そういう意味では08小隊のMSとか全体に好き。ボールも含めて。

主人公の墨川護(護の部分は一回だけ出てきてます)は基本的に没個性。と言ってもメグ姐さんと丁々発止できる程度の頭の回転と度胸はある。そこがメグ姐さんに気に入られた所以ゆえんなわけですが。

さて、AIやらなにやら。こういう技術って、描いても描いてもすぐ陳腐化するので大変難しいと思うんですよ。作中でも幾つか論文引用していてごまかしたりしていますが、基本的に半年も経てば陳腐化します。どんどん「常識」が変わっていくので。現に今だって「お絵描きAI」とかが出てきて界隈大荒れしています。が、この「荒れ方」だって当初と今では全然違っているし、半年もしたらシレっと空気に溶け込んでいると思いますから、ここでその荒れ方を取り上げても気がつけば陳腐化。

そこでしょうがなく「AIを最大級まで強くしたらどうなるか」ってのを考えた結果、ゴエティアのような存在になったというわけです。そこにニーチェ的な要素をミックスして云々。私はニーチェスキーなので、私の色んな作品にニーチェは出てきます。でもニーチェもだいぶ忘れてきたから勉強しなおさないと。今の記憶はだいぶあやしい。うん。

システム系の話は私がシステム屋(そしてかつてはネットワーク屋)だったから書けるっちゃそうなんですが、これも一瞬で陳腐化していくので油断ならない。IPSの話にしても実は現時点で結構陳腐化しているし、そもそもクラウドベースの開発環境が主流になりつつある現今でオンライン/オフラインがいかほどの意味を持つのかと言われると「うーん?」とならざるを得ない、正直。たとえばAWS使えばクラウド上でAI開発できますしね(金さえあれば)。アンドロマリウスの下りにしても、べつにゴエティアが自分でやらなくていいんじゃね? と言われちゃったりするかもしれない(けど、これは諸々の都合でそうじゃないとゴエティア的に都合が悪い。すっごく簡単に言うとTOKENとかの問題があったりね)ので、やっぱりこういう情報技術的な話は難しい。難しいなぁ(笑)

そんな感じでございます。

本編お読みいただけた方、ありがとうございました。

未読の方、読みましょう。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

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