彼は、彼女は、その男の闇の虹彩に縁取られ、湿った仄明かりの中に溶かされていく。
矮にして雑。人の個としての価値観。人を個として見た時の価値。
その男は常に世界の端に腰を下ろし、黒く澱んだ営みを眺めている。
また一人、迷える意識が訪れる。男は徐に立ち上がる。
そしていつものように、声をかける。
品書
壱 – 啾啾ト哭ク赤イ布
弐 – セイゼン眼球ケーブル
幕間
参 – ゼロゼロシイタグ
肆 – 循環想像リアクション
伍 – 寝癖ナオシ帽子
陸 – 匣カラ出タ星
漆 – 濡レ雑巾ノマス秤
(以下続きます)
末注
本作は「カクヨム」に掲載されたものの(大なり小なり)改訂版です。カクヨム版とは違う表現があったり、あるいは展開が違ってくる可能性もあります(が、これは現時点作者にもわかりません) ジャンルとしては「ホラー」です。お化けドーン、とかじゃなくて、もっと心理的な感じの。
また、系列作品「ロストサイクル」についても本サイトに載せていく予定ではあります。その際も表現や展開が違ってくる可能性もあります。あしからず……。
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