ハイファンタジー

大魔導と闇の子

大魔導と闇の子-INDEX

少女は、十歳にして大魔導の力を発現し、その結果、故郷の村を灰燼に帰してしまう。 大魔導ハインツは、この稀有な能力を持つ少女――カヤリ――を妖剣テラの贄に選ぶ。そして部下の"炎使い"ヴィーに命じて、テラとの魔力結合実験に挑む。 ハインツとハインツの所属するギラ騎士団の真の目的に気が付いた大魔導グラヴァ―ドは、部下の"人形師"トバース、闇エルフの"歪曲者"セウェイらに命じ、カヤリの奪取とハインツの殲滅を命じる。 グラヴァ―ドとハインツ、二人の大魔導は、カヤリを巡って睨み合う。 互いの掲げる正義はぶつかり合い、そして――。
治癒師と魔剣

治癒師と魔剣-INDEX

人は龍の屍の上で、幻想という現実に生きる――。神官であるファイラスと、かつてファイラスに救われた少女ケーナ。そして二人の親友でもあり、次期騎士団長候補でもある凄腕の騎士・イレム。三人は共に北方の反乱鎮圧の増援として派遣されることになる。しか...
魔女のオラトリオ・短編

ある剣の追想 -07.ブルーオパール

「魔女のオラトリオ」関連短編――。前話 あの後、私は首尾よく少年と再び出会うことができた。というより、そうでなければこの少年は助からなかっただろう。なに、少しだけ私の力を分け与えただけだ。彼が切り殺してきた兵士たちの生命のほんの何割かを少年...
魔女のオラトリオ・短編

ある剣の追想 -06.少年

「魔女のオラトリオ」関連短編――。前話 あの魔女がこの世界から消えてから、いったいい何年が|経《た》ったのか。とはいえ、私はそんなことには興味もなかったが、あれだけの被害を受けた王国は|未《いま》だ存続しているようだった。だが、どうやら相変...
魔女のオラトリオ・短編

ある剣の追想 -05.女公爵

「魔女のオラトリオ」関連短編――。前話 この魔女の少女は、女公爵エリザ・レヴァティンと名乗った。そして自分は至高の魔女なのだ、とも。彼女は私を手に入れてからというもの、連日連夜人を殺した。エリザの宮殿を訪れた旅人、メイド、将軍や若い兵士、自...
魔女のオラトリオ・短編

ある剣の追想 -04.魔女の少女

「魔女のオラトリオ」関連短編――。前話 いくつかの時代を経て、再び目を覚ました私は、|仄《ほの》暗い場所に安置されていた。さながら高貴な身分の者の遺体のように。私の意識が何かで遮断されている。……魔法か。そう察知するのにそれほど時間はかから...
魔女のオラトリオ・短編

ある剣の追想 -03.異民族の王

「魔女のオラトリオ」関連短編――。前話 次に私が目覚めたのは、その王国が滅び、次の王国も異民族に侵略されて滅んだ後だった。人の血生臭い営みが、私を目覚めさせるらしい。異民族の王は厳重に封印を施された私を見つけるなり、滅ぼした王国の重鎮たちを...
魔女のオラトリオ・短編

ある剣の追想 -02.貴族

「魔女のオラトリオ」関連短編――。前話 鍛冶師の次に私を手にしたのは、王国の有力貴族だった。王国といっても、今の王国が成立するよりもずっと以前の話だ。当時は今からは想像もつかぬほどの戦乱の世、まさに群雄割拠の時代だった。その貴族は私を王国の...
魔女のオラトリオ・短編

ある剣の追想 -01.鍛冶師

「魔女のオラトリオ」関連短編――。 今となっては遠い昔。思い出そうとするだけでも|意識《め》が|眩《くら》む。それほどに遠い昔。 私はある鍛冶師によって生み出された。この世で最も硬い金属、|白銀鋼《しらがねはがね》と呼ばれる特殊な鉱石で作ら...
魔女のオラトリオ・短編

暗黒の魔女は、彼岸の色に染まる(5)

「魔女のオラトリオ」関連短編――。←(4)へ マグダレーナは身体を拭いて着替えを済ますと、「さて、ターニャ」と声をかける。「ここまで聞いたんだ。アタシを見限ったって構いやしないよ。殺したっていい」「いえ」 ターニャは首を振る。「わたしは先生...
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