魔女のオラトリオ・短編 ある剣の追想 -07.ブルーオパール 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 前話 あの後、私は首尾よく少年と再び出会うことができた。というより、そうでなければこの少年は助からなかっただろう。なに、少しだけ私の力を分け与えただけだ。彼が切り殺してきた兵士たちの生命の... 2022.02.11 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 ある剣の追想 -06.少年 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 前話 あの魔女がこの世界から消えてから、いったいい何年が|経《た》ったのか。とはいえ、私はそんなことには興味もなかったが、あれだけの被害を受けた王国は|未《いま》だ存続しているようだった。... 2022.02.10 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 ある剣の追想 -05.女公爵 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 前話 この魔女の少女は、女公爵エリザ・レヴァティンと名乗った。そして自分は至高の魔女なのだ、とも。彼女は私を手に入れてからというもの、連日連夜人を殺した。エリザの宮殿を訪れた旅人、メイド、... 2022.02.09 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 ある剣の追想 -04.魔女の少女 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 前話 いくつかの時代を経て、再び目を覚ました私は、|仄《ほの》暗い場所に安置されていた。さながら高貴な身分の者の遺体のように。私の意識が何かで遮断されている。……魔法か。そう察知するのにそ... 2022.02.08 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 ある剣の追想 -03.異民族の王 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 前話 次に私が目覚めたのは、その王国が滅び、次の王国も異民族に侵略されて滅んだ後だった。人の血生臭い営みが、私を目覚めさせるらしい。異民族の王は厳重に封印を施された私を見つけるなり、滅ぼし... 2022.02.07 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 ある剣の追想 -02.貴族 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 前話 鍛冶師の次に私を手にしたのは、王国の有力貴族だった。王国といっても、今の王国が成立するよりもずっと以前の話だ。当時は今からは想像もつかぬほどの戦乱の世、まさに群雄割拠の時代だった。そ... 2022.02.05 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 ある剣の追想 -01.鍛冶師 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 今となっては遠い昔。思い出そうとするだけでも|意識《め》が|眩《くら》む。それほどに遠い昔。 私はある鍛冶師によって生み出された。この世で最も硬い金属、|白銀鋼《しらがねはがね》と呼ばれ... 2022.02.05 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 暗黒の魔女は、彼岸の色に染まる(5) 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 ←(4)へ マグダレーナは身体を拭いて着替えを済ますと、「さて、ターニャ」と声をかける。 「ここまで聞いたんだ。アタシを見限ったって構いやしないよ。殺したっていい」「いえ」 ... 2021.12.27 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 暗黒の魔女は、彼岸の色に染まる(4) 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 ←(3)へ マグダレーナは意を決したように息を吸い、静かに話し始める。 「その昔、アタシには息子がいたのさ。あんたよりもずっと小さかったね」「子どもが……」「アタシはその時も医者だっ... 2021.12.26 魔女のオラトリオ・短編
魔女のオラトリオ・短編 暗黒の魔女は、彼岸の色に染まる(3) 「魔女のオラトリオ」関連短編――。 ←(2)へ ターニャは表情を|強張《こわば》らせたまま、マグダレーナの長身を見上げる。マグダレーナはターニャの肩を叩くと、「荷物をまとめよう」と言った。 「先生、あの、先生の部屋の…... 2021.12.25 魔女のオラトリオ・短編